以下はVariant型変数が必須とされる場合の覚書である。
プリフィックスとは定数、変数がどんなデータ型で宣言したものなのかを名前で判別しやすいようにデータ型の略号を変数の先頭に付加する文字列のことである。冠詞、接頭語のようなものである。
A | B | C | D | |
---|---|---|---|---|
1 | データ型 | プリフィックス | 変数の例 | 型宣言文字 |
2 | ブール型 (Boolean) | bln | blnFind | |
3 | バイト型 (Byte) | byt | bytRastData | |
4 | Collection オブジェクト | col | colSheets | |
5 | 通貨型 (Currency) | cur | curYen | @ |
6 | 日付型 (Date) | dtm | dtmStartDay | |
7 | 倍精度浮動小数点数型 (Double) | dbl | dblResult | # |
8 | エラー値 | err | errNum | |
9 | 整数型 (Integer) | int | intColCount | % |
10 | 長整数型 (Long) | lng | lngRowCount | & |
11 | オブジェクト型 (Object) | obj | objApp | |
12 | 単精度浮動小数点数型 (Single) | sng | sngAverage | ! |
13 | 文字列型 (String) | str | strName | $ |
14 | ユーザー定義型 | udt | udtEdit | |
15 | バリアント型 (Variant) | vnt | vntCheck |
変数のスコープ(適用範囲)もプリフィックスに付加する場合もある。
A | B | C | D | |
---|---|---|---|---|
1 | 適用範囲 | プリフィックス | 変数の例 | 備考 |
2 | プロジェクトレベル | prj | prjstrUserName | 標準モジュールの宣言セクションでPublicキーワードで宣言 |
3 | モジュールレベル | mdl | mdllngRowCouont | フォームモジュール・標準モジュールの宣言セクションでPrivate・Dimキーワードで宣言 |
4 | プロシージャレベル | (なし) | dblResult | Sub・Functionプロシージャ内でDimキーワードで宣言 |
これらプリフィックス文字を必ず使わなくてはいけないと言うルールはない。上記はあくまで例にすぎないのと、変数名をいかに解りやすくするかと言う問題なので、これらが「わかりにくい」と感じるならば使う必要はないし、個々人が適当に決め事をして使うのもよい。
「型宣言文字」は宣言ステートメントの代用となるもので、変数の使用とデータ型の宣言を同時に行なえると言う特徴がある。しかし、プロシージャ内の任意の位置での宣言となるため宣言されている場所がわかりにくく、「型宣言文字」が何を表すのか、記憶しておく必要もある。マシンの性能が足りずメモリ的制約で1バイトでも節約しなければならなかった頃ならいざ知らず、昨今ではソフト・ハードともに余裕があるので、血眼になって消費メモリ節約をしなくてもよいように思える。メモリ節約で得られるメリットよりも可読性の低くなるデメリットの方が大きいように思えるので、常用は避けたい。
とりあえず、資料として紹介しておく。
次のように使用する。
lngMyRow& = 100
前(バリアント型(Variant)) 目次 次(コードの構造化)
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